ポルトガル料理の本質に根ざしたこのレストランのガストロノミーコンセプトは、「ペティスコス・アトランティコス(Petiscos Atlânticos)」という発想にインスピレーションを受けています。これは、ポルトガルが海とその海洋料理の伝統と深く結びついていることを祝うものであり、ポルトガルと日本のガストロノミーをつなぐ架け橋でもあります。両国に共通する、魚介類へのこだわり、素材の持ち味を生かしたシンプルな調理、そして食材への敬意が強調されています。
メニューには、何世紀にもわたる大西洋の影響によって形成されたポルトガルの象徴的な風味が表現されています。オリーブオイル、干し鱈(バカリャウ)、タコ、米といった代表的な食材は、日本人の味覚にも自然に馴染みます。バカリャウのコロッケ(パステル・デ・バカリャウ)、干し鱈のグリルとコーンブレッド添え、タコのサラダなどのシグネチャー料理は、ポルトガル料理の多様性と豊かさを示しつつ、天ぷらやカステラの起源とも言われる「ペイシーニョス・ダ・オルタ」や「パン・デ・ロー」といった16世紀にポルトガル人によって日本にもたらされた料理を通じて、両国間の食文化の交流の歴史をも思い起こさせます。